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デザインの色選びには様々な方法があります!
デザイン歴23年、ガチデザイナーの「Tetsuya」です。
デザインする上で意外と難しいのは、配色だったりしませんか?
僕はプロのデザイナーですが、正直、配色はあまり得意ではありません。
だからこそ、どうすれ綺麗で相手に伝わる配色ができるのか色のことだったり、配色のコツを学びました。
実際に色選びのコツさえ分かってしまえば、デザインの制作時間は短縮できますし、誰にも響かない的外れなデザインになることも少なくなります。
ちなみに配色方法は、このように
- 色の意味から考える方法
- 色のトーンで決める方法
- 色の心理効果から判断する方法
様々な見方や考え方があるのですが、今回はその中の3つ目「色の心理効果」から判断する方法についてお伝えします。
色の心理効果とは?
そもそも「色の心理効果」とはどういうことか?
私たちは日々いろんなことを経験しているのですが、記憶は脳に映像としても残り、その中で最も強烈に残るのが色のイメージです。
特に色は視覚や嗅覚など「五感」との結びつきも強いため、色によって思い出したり、感じる
「心理効果」がたくさんあります。
例えば、最も分かりやすいのが、寒さと暑さです。
色には思考を刺激するたくさんの心理効果がありますので、配色の際には、ぜひ心理効果も1つの選択肢に入れてください。
色の心理効果による配色の考え方
人は色のイメージから心理効果としていろんな影響を受けたりします。
なので、ちょっとした色の知識を知り、組み合わせるだけでも色選びはしやすくなります。
寒さと暑さ、冷たさと熱さ
それではまず最も代表的な「暖色と寒色」から。
色の心理効果として人は色から暖かさや寒さ、熱さや冷たさなど、温度を感じとります。
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なので、温度を感じさせるデザインにしたい場合は、暖色と寒色を活用しましょう。
ちなみに、緑や紫など温度を感じない色は「中性色」と言います。
重さと軽さ
色のトーンに関する記事にも書いてますが、
人は色の明度(明るさ)によって、重さや軽さを感じます。
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色は基本的にただ明るくして目立たせたり、暗くして重厚感や高級感を出すだけではなく、
色によって重みを感じる素材や要素を紙面全体の下にレイアウトすることで、
色の視覚効果と心理効果により、デザイン全体の印象を安定させることもできます。
柔らかさと硬さ(若さと渋さ)
また、色の組み合わせによっては「柔らかさと硬さ」「若さと渋さ」を感じることがあります。
ちなみにそうした心理効果は明度と彩度(色の明るさと鮮やかさ)を掛け合わせた色を見た時に感じます。
例えば同じピンクでもライグレイッシュなピンクは大人可愛いフェミニンな印象として感じますし、
ダークグレイッシュな色味になると、渋めのシックな印象として感じます。
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なので、柔らかさや硬さ、若さや渋さを出したい場合は、グレイッシュなトーンで
黒の濃度や明るさを調整しながら配色しましょう。
興奮と冷静
興奮と冷静は心理効果ではありませんが、色には「生理的な効果」もあります。
それが暖色系と寒色系による効果です。
実際に人は赤を見ると、赤が交感神経に作用し、興奮して血圧が高くなりますし、
逆に青を見ると、青が副交感神経に作用して、冷静になり血圧が低下します。
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事実、すでにそうした色によって生理的な影響が出る研究結果が出ています。
なので、バーゲンの時などはお得感を感じさせ、消費者の気持ちを興奮させるため、
「煽り色」として赤がよく使われますし、
逆に冷静沈着で誠実な印象を与える青は、真面目や信頼といったイメージを持たれやすいため、
企業のコーポレートカラーとしてよく使われます。
さらに赤には食欲を刺激する効果もあるのですが、逆に青には食欲を減退させる効果があります。
ですので、食品系のパッケージや広告で青系が使われることはほとんどありません。
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ちなみにスポーツ飲料やドリンクでブルーが使われている理由は
青には清涼感や、「塩(=海)」のイメージがあるからです。
地味と派手
色は彩度や明度のバランスによって派手だったり、地味に見えたりします。
特に色の中でも「暖色系 × 彩度は高め(鮮やか)× 明度も高め(明るい)」、
これらの要素が組み合わさると比較的派手な印象として受け取られます。
逆に「寒色系 × 彩度は低め(モノクロ寄り)× 明度も低め(暗い)」、
これらの要素が組み合わさるとパッと見の印象は地味になります。
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この色による派手さや地味さというのは、業種だったり、世代によっても好みが分かれますので、
デザインをする際に、ターゲットが派手な印象を好むか、そうでないかで
色の明度だったり、彩度だったり、寒色系に振るのか、暖色系に振るのかを微調整してくださいね。
味覚と視覚
私たちは五感を使って様々な情報を脳に記憶しているのですが、
味覚と視覚によって記憶されたものが、色の心理効果としても現れます。
例えば、レモンは酸っぱい食べ物であり、色は黄色。なので、黄色には「酸っぱい」という
イメージを想像させる心理効果が働きます。
これと近しい感覚で人が記憶しているのは辛さです。赤い唐辛子は辛いものという認識があるため、
人は赤を見ると辛さを想像したりもします。
さらに、先に挙げた塩は、海水のしょっぱさと結びつくため、
塩のイメージを青で表現することもできます。
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しかも、こうした味覚と視覚の感覚というのは、自分だけの感覚ではなく、誰もが感じる普遍的なイメージですので、
「伝わりやすいデザイン」にするための色選びのコツは、自分の感覚で好きな色を選ぶのではなく、
誰もがその色をみて共通認識として理解してくれる色を選ぶことが大事です。
つまり、どういうことかと言うと、フランスのイメージは国旗のトリコロールカラーから
「青、白、赤」のイメージを持たれている人が多いと思いますが、
こうした誰もがイメージする色を無視して、フランスを「ピンク、緑、紫」で表現しても
フランスに関する情報だと誰からも気付かれずスルーされてしまうということです。
まとめ:色選びは自分の頭で考えない方がうまくいく
今回は「普遍的な心理効果を活かした色の選び方」ということで、
私たち人間の脳がよほど劇的に進化しない限り、誰もが同じように「心理効果」として感じる
色の見方や選び方についてお伝えしました。
デザインする際、色をどうするか?というのはすごく悩まれることが
多いかもしれませんし、逆に、あまり深く考えず自分の好きな色で
パパッと決められているかもしれません。
いずれにしても伝わるデザインを作るには、誰が見ても同じように感じる
世間一般的に「常識として捉えられている色」を選ぶことが、最も重要です。
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ただ、色選びが難しいのは、自分の頭に常識としてインプットされていない色のイメージを
デザインに落とし込む時だと思います。
ですが、今は便利な世の中で、例え自分の頭に常識的な色のイメージがなくても
画像検索を使って調べれば、ある程度、色の方向性というのは定めることが可能です。
あとは、そうした自分が集めた情報を分析しながら、なぜその色が世間一般によく使われているのか?
冷静に考えてみると必ず「なるほど」と思える理屈が見つかりますし、
その理屈さえ分かってしまえば、自信を持って配色することができるようになります。
なので、配色をどうすれば良いかよく分からない場合は、自分の感覚(センス)で悩みながら
時間をかけてするのではなく、
文明の力や世間一般の情報を頼りましょう。ということで、参考になれば嬉しいです。